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23
Jan

自由気ままにオペラ パート2

皆様 こんにちは。自由気ままにオペラパート2は、スイス、チューリッヒにあるチューリッヒオペラハウスのお話です。このオペラハウスはヨーロッパでもトップクラスに入り、チューリッヒ湖のすぐそばに佇むとても優美なオペラハウスです。ワーグナーがチューリッヒで活動中だった1834年に劇場ができ、その後、火事にあいましたが1891年に再び設立しました。座席数は1100とそれほど大きいオペラハウスではありませんが演目数も多く、ドイツものはもちろん、イタリアものとなかなか日本やアメリカではやらなさそうなもの、ヤナーチェク、シェーンベルグなど上演しており興味深いです。今はすっかり人気者のなってしまったテナーのカウフマンもこの劇場で若い頃(今も若いですが)ワーグナーのレパートリーをよく演じていたとのこと。そのころの彼の髪型は不思議で笑ってしまうのですが、聞いてみたかったな〜。

私が観劇したのは“カヴァレリアルスティカーナ”と“道化師”の二本立てでした。この2つはヴェリズモオペラを代表する演目でよくこの2本はセットで上演されています。このヴェリズモ オペラとは19世紀後半に起きた運動“ヴェリズモ(現実主義)”がもとになったもので事実真実をありのままに表現する、という考えがもとになっています。特徴としては管楽器を生かした聴衆の感情に直接訴えかける表現がおおく、歌のほうも表現力がとても大切になってきます。

カヴァレリアルスティカーナはイタリアのシチリア島が舞台で間奏曲がとても美しくて有名ですが、この日私はテナー(トリッドウ役)のホセクーラに注目していました。彼はその何ヶ月か前に同演目を違う場所で演じていてとてもレビューがよかったので期待が高まりましたが、たしかにこういう熱い感情を表現するのに彼の声はあっているのですが少し相手役のサントッツアが役不足というか、トリッドウとのからみの部分を速く飛ばしすぎてもうちょっと聞かせてほしかったな、と思いました。一番の聞かせどころなんですから。次の道化師のほうはクーラの演技がさえて、少し狂気がかっているカニオの様子がなにか悲劇がおこりそう!と最初から予感させてくれて、楽しそうにしてる部分も逆に怖い感じがして、リアリティがよく出ていました。アリア“衣装をつけろ”も裏切られたことに対する屈辱、葛藤、あきらめの感情が非常によく表現されていて、共感を呼びました。ネッダとシルビオのデュエットも美しく、この日はカバレリアに比べ道化師のほうがだんぜん歌の部分でも演技の部分でも優れていて、たしかにまったく違うオペラではあるのですが、2本続きで演じて完成度がこんなに違うものか、と驚きました。

次は音楽の都ウイーンからウイーン国立歌劇場のお話です。